神去なあなあ日常

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

2014年5月10日読み始め。

2014年5月14日読み終わり。


高校卒業後の進路が決まらない男子が、親や教員の陰謀?により、三重県の山奥、神去村の林業見習いとして働き始めた1年間を、誰にも見せない自分用の手記としてまとめたという設定の物語。

都会っ子が、ど田舎に放り込まれ、田舎の文化、人々の繋がり、自然の大切さ、怖さ、林業の大変さややりがいを面白可笑しく綴っている。


普段は警察小説を中心にミステリーを読んでいる身として、ゆったりとハラハラすることなく読めた一服のような一冊だった。


続編もあるようなので、今度読もう。

映画も見たい。

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

2014年5月4日読み始め。

社会人10年目。毎年年度末に1年を振り返ると、細かな仕事から大きな仕事まで、ブルドーザーのようにガーッと仕事している感じがしていた。何とかしたい、何とかしなきゃと思いつつも、自分の仕事の守備範囲が広がり、仕事が増えるばかり。

仕事が増えると、頭の片隅で忘れちゃダメなことを覚えていて、休みの日もそのことについて考えて、休まらない。というのを実感していたところ、数年前からネット界隈で話題のGTDを思い出し、まずは理論だ、とゴールデンウィークに買いました。

まだまだ読んでる中。

盤上のアルファ

盤上のアルファ (講談社文庫)

2014年5月3日読み始める。

2014年5月8日読み終わり。

同じ33歳、それなりに仕事ができても、新聞社の花形部署、社会部県警担当から左遷された男と33歳にして、プロ棋士という夢に向かって、再度突き進む男の青春物語は、深くもないし、難しいこともなく軽いなぁと読み進めていたら最後は涙の場面。やられた。

33歳の2人が、「歳取ったなぁ」的な発言をしていて、妙に共感するのは、自分もまた33歳だからか。

情熱大陸のプロ棋士vsコンピュータの回を見て、「将棋 小説」と検索してたまたま出会った本作だけど、続編に期待したい。


ケモノの城

ケモノの城

2014年4月30日読み始める。

2014年5月4日読了。

誉田哲也さんの小説は、ジウシリーズから始まり、姫川シリーズ、その他(武士道シリーズは含まず)と読んでいますが、本作はテーマがテーマだけに、今まで読んだ中でも異色でした。

実際にあった北九州監禁殺人事件をモデルに、事件を捜査する刑事らを主人公に、時に犯人グループの1人の証言を交えながら、おぞましい事件の全貌に迫ります。

生き残った被害者も加害者で、主犯であるケモノはほとんど手を下さずに、誘導と指示だけで、被害者の財産、命、家族を奪うという、本当に奇妙で気色の悪い事件です。

最終的には、その主犯のケモノも、被害者であり加害者である人たちによって「処理」をされてしまって、全くハッピーエンドでも解決でもない状態で完結してしまいます。ただ、読後感としては、「ようやくこの深い闇から抜け出せるか!」と変にすっきりした感じです。

怖いもの見たさで読み始めると、先が気になって深い闇にはまり込み、最後は抜け出す、そんな小説でした。